フォトリーディング

図解! あなたもいままでの10倍速く本が読める 神田昌典氏監修の「図解! あなたもいままでの10倍速く本が読める」(ISBN:4894511959)を読んで,フォトリーディングの概要について簡単にまとめてみました。この読書法,マスターしてみたいです。

フォトリーディングとは

フォトリーティング・ホール・マインド・システム。
神経言語プログラミング(NLP),加速学習の権威であるポール・R・シーリィ氏によって開発された,従来の「正しい読書」とは全く違う,新しい読書法。
従来のゆっくり時間を掛けて,丁寧に正確に読むのではなく,集中力を高めて短時間で必要な情報だけを手に入れる読み方です。速読に分類される読書法です。
フォトリーディングは,文書を写真のようにイメージとして潜在意識下に取り込み,その後,脳を活性化させることによって必要な情報だけを選び出して顕在化させるものです。このため「読書の目的」を明確にすること,集中することが重要です。
この読書法は「脳の新しい活用方法」で,本を速く読むことだけではなく,技術の習得や上達にも活用できるそうです。

加藤昌治氏の「考具」(ISBN:4484032058)で,情報収集系の考具(考えるための道具)として紹介されているこの手法は,単に速読することだけでなく,目的意識を強く持つことによって,必要な情報を手に入れやすくする効果もあるようです。

フォトリーディングの手順

フォトリーディングは以下のステップで進めていきます。

  1. 準備
  2. 予習
  3. フォトリーディング
  4. アクティベーション(活性化)
  5. 高速リーディング
1.準備

読書の目的を明確にします。

  • 読書の目的を明確にする
  • 集中できる状態を作る
    • ミカン集中法
2.予習

本の全体をざっと見渡し,目的に合っているかどうかを確認します。
そして目的を達成するために,この本を読み続けるかどうかを決定します。

  • 本を調査する
    • ざっと眺める(調査)
    • 目的に合っているかどうかを確認する(査定)
  • 読み続けるかどうかを決める(決定)
    • 本が読書の目的に合わなければ,そこで止めることも重要!
3.フォトリーディング

本をイメージとして潜在意識に取り込みます。

  • 目的を明確に(再確認)
  • 始めのアファメーション*1
    • 集中すること,効果を宣言する(四行日記の要領で宣言する!)
    • 目的を明確にする(・・・の情報が欲しい)
  • フォトリーディング
    • チャント*2を唱える
  • 終わりのアファメーション
    • 読み終えたことを宣言する
    • 取り込んだ情報をまとめ上げるように脳に命令する
    • 内容を思い出そうとしてはならない!!
4.アクティベーション(活性化)

読書の目的を達成するために,潜在意識から顕在意識に引き出します。

  • 復習して脳へ問いかける(ポストビュー)
    • ざっと眺める
    • 「キーワード」を拾い出す
    • 「質問」を作る
    • 文書全体を見る
  • 熟成させる(「生産的休息」)
  • 超・高速で斜め読み&拾い読みして答えを探す
    • 質問を再確認する
    • スーパーリーディング(斜め読み)*3とディッピング(拾い読み)*4
    • スキタリング(アメンボのダンス)*5
  • マインドマップをつくる
    • 情報を整理する
5.高速リーディング

読書の達成感を得るために柔軟に速度を調整しながら高速にひらすら読み続けます。

  • 止まらずにひたすら読んでいく
    • 柔軟に速度は調整して構わない
    • 「読んだ!」という満足感が得られるまで

フォトリーディングの応用

フォトリーディングの活用についてのメモです。

シントピック・リーディング
ひとつの目的(知りたい情報)に対して複数の本(異なる考え方のもの)をフォトリーディングして,得られた情報を統合して答えを導き出す
グループアクティベーション
会議のメンバーが情報を共有し,グループでアクティベーションを助ける。限られた時間で膨大な資料を読む必要がある場合に特に有効(らしい...)
ダイレクトラーニング
行動パターンを自然に上達させるテクニック

*1:アファメーションとは肯定的自己暗示のこと

*2:チャントは安定した状態を保つために心の中で前向きな言葉を唱えること

*3:スーパーリーディングは視野を広くして流れるようにザーっと眺めること

*4:ディッピングは気になる箇所をさっと読むこと

*5:スキタリングはアメンボのダンスのように目を動かして拾い読みすること