東大知のプラットフォーム勉強会 第一回立ち上げ勉強会@五月祭 参加レポート
五月祭で盛り上がる中、「知のプラットフォーム勉強会」に参加してきました。
きっかけは、ちょうどビジネスモデル関係の課題図書として読んだ『プラットフォーム戦略』の読書メモをBookPoolに書いたこと(→Twitterにツイート)により著者の平野敦士カール氏とつながったこと。先週、同氏のつぶやきでこの勉強会が発足された事を知って参加しました。
そんな感じで、この1〜2週間でトントンとご縁ができました。感謝(^^)/
- 細谷功氏の講演(つながり)
- 平野敦士カール氏の講演(パーソナルプラットフォーム戦略)
細谷功氏の講演(つながり)
『地頭力』、『アナロジー戦略』などの著書、考える力やフェルミ推定*1でおなじみの細谷功氏です。私も以前に地頭力の本を拝読しました*2。
今回はあえて、スライド資料のない講演でした。
テーマは「つなげる」。
これは、勉強会のテーマである”プラットフォーム”と、細谷氏の得意分野である"思考(考えること)"に関連します。
プラットフォームのつなげる
- アカデミックとビジネスをつなげる
いわゆる大学の研究成果をビジネスにつなげる目的(が明確)の「産学協同」とは違い、境界が曖昧な感じの「交流」をイメージしてつなげます。
- 世代をつなげる
古い世代から新しい世代への橋渡し。世代はパラダイム。世代交代は必要です。世の中のメインストリームを選択するのも良いが、新しいことに挑戦することも大事とのこと(古い世代はスポンサーとして利用するw)。
思考(考える)のつなげる
著書『地頭力』で「考える」を以下の3つで説明しています。
- 「結論から」
- 「全体から」
- 「単純に」
*3
これら3つも、それぞれ"つなげる"になっています。
要素 | スキル | 定義 | 補足 |
---|---|---|---|
結論から | 仮説思考力 | 時間軸:今と未来(過去)をつなげる | 「why」目的と手段、原因と結果 |
全体から | フレームワーク思考力 | 構成:部分と全体をつなげる | フレームワーク=全体の地図 |
単純に | 抽象化 | 一般化:具体と抽象をつなげる | アナロジー思考:遠くから借りてくる→つなげる |
この考え方は「フェルミ推定」でも同様。
実は「フェルミ推定」も「普段の問題解決」と同じだという事を伝えたかったのだそうです。
平野敦士カール氏の講演(パーソナルプラットフォーム戦略)
細谷氏の講義+質疑応答が長引いてしまったため、平野氏の講演は短時間(30分程度)になってしまったため、駆け足で概要をご説明頂きました。
テーマは「パーソナルプラットフォーム戦略 PR戦略ひとり社長のススメ」です。
ひとり社長とは?
ひとりで起業するということではなく、自分という会社(仮想でよい)の社長という意識を持つことです。
ソーシャルメディアの普及により、広告、集客力などにおいて「個人が企業に勝てる」インフラが揃っています。
ひとり社長は、パーソナルプラットフォーム戦略を用いて、会社の経営理念(=信念)に基づき自分自身を成長させていきます。
プラットフォーム戦略
プラットフォームは「場」。プラットフォーム戦略は、多くの関係者「場」に乗せて、ネットワーク効果を発揮し、新しい事業のエコシステム(生態系)を構築する戦略とのこと*4。
この戦略は、何も取り柄がなくても大丈夫*5らしく、ちょっと嬉しいですね。
プラットフォーム戦略は
何も取り柄がなくても成功できる!
交流によって想像を超えた自分に出逢う!
勝てるプラットフォームの特徴は以下の三つです。
- 存在価値
- 交流が活発
- クオリティコントロール(きちんと管理されている)
モバゲー、GREEに共通するソーシャルメディアの三つの要因は以下の通りだそうです*6。
- 出逢い
- フリーミアム
- 自動増殖化システム
所感
最初はちょっと恐る恐る会場に向かいましたが、細谷氏も平野氏も、想像よりとても気さく方でしたw。
細谷氏の「つなげる」はプラットフォーム勉強会の初回のテーマとしてフィットしたものでしたが、「思考(考えること)=つなげる」というのは正直目から鱗でした。
アイデアは既知の要素の新しい組み合わせと言われます。このプラットフォーム(勉強会という「場」)に集まった様々な人たちのコラボレーションが、新しい組み合わせ(=つながり)になって、面白いアイデアやイノベーションを生み出せるのではないかとワクワクしています。
平野氏の講義は短時間でポイントをご紹介頂きましたが、それ以外にオフレコのネタがとても楽しかったです。
7月以降、また勉強会が継続して開催されるそうなので、楽しみです。
非常に有意義な講演、「場」を提供して下さった平野敦士カール氏、細谷功氏、スタッフの皆様、そしてここでお会いした皆様に感謝いたします。
今後もよろしくお願いいたします。