「シゴトの渋滞、解消します!」

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本日は「シゴトの渋滞、解消します」の読書メモです。

シゴトの渋滞、解消します! 結果がついてくる絶対法則

シゴトの渋滞、解消します! 結果がついてくる絶対法則


マインドマップは以前描いたものです。

著者について

著者の西成活裕氏(東大 教授)は渋滞学や無駄学を研究されている方です。本書はこの渋滞学を仕事のやり方に応用したものです。

渋滞学

渋滞学は「流れの詰まり(=渋滞)」を解消するための研究で、西成氏がはじめた研究だそうです。

流れの詰まり = 渋滞

交通渋滞を解消するには「車間距離」をあけると良い*1とのこと。

シゴトの渋滞とその解消

「仕事も手順の流れで成立しているので、流れの詰まり(=渋滞)が生じるポイントは交通渋滞と変わらない」として、仕事も車間距離をあけて安全運転を心がけます。つまり、先行するタスク(作業)と後続のタスクの間に休憩時間を取ることです。

スケジュール間に30分間の休憩時間を取る*2ことで、
ズレ*3の増幅を押さえる

スケジュールが遅れるのは前のタスクの遅れが伝搬してしまうことが原因とすれば、上記の対策によって仕事の遅れは吸収できるというわけです。
また、この空き時間を利用してできる「小さな仕事」を用意しておき、空いた時間を利用して済ませてしまうのもポイントです*4

所感

本書は交通渋滞の解消法を仕事に適用したもので、タスクとタスクの間に時間を空けるものでした。
人はすぐに頭を切り替えられない(タスクスイッチに時間がかかる)ので、仕事の切り替えタイミングで休憩時間を取るのは理にかなっていると思います。

プロジェクト計画ではスケジュールの後方にバッファを用意して遅延解消の予備時間を用意しておいたりしますが、本書の方法は特にプロジェクトにおける個人のスケジュール*5に適しているように感じました。

参考文献

*1:渋滞のウェーブが伝わるときに車間距離をあけていれば、前にいるクルマ程はブレーキを踏まないでいられる。このため、渋滞の波が伝わりにくくなる。

*2:休憩時間はひとつのタスクの時間に応じて調整すべきだと思います。本書で前提としているタスクは2時間程度だったと思います。

*3:ズレは、仕事の渋滞・遅延のことです。

*4:移動の多いノマドワーカーなどが、電車の移動時間などを利用して小さな仕事をこなすのと同じですね

*5:他の人の作業をインプットにするなど、作業間で待ち合わせが発生しやすいからです