ピクト図解×ビジネスモデルキャンバス勉強会を開催しました。

3/27(水)にBMG Works(旧ビジネスモデルジェネレーションで何かやる)コミュニティ主催の勉強会で、「ピクト図解×ビジネスモデルキャンバス」勉強会に登壇しました。

概要

  • 日時:2013年3月27日(水) 19:30〜21:30
  • 場所:翔泳社さん
  • 主催:BMG Works
目次

勉強会は以下の流れで進めました。

# 内容 補足
- ビジネスモデルキャンバスの紹介&素振り ビジネスモデルの必要性、キャンバス素振り

(タケハラさん)

- 自己紹介 & 本日、伝えたいこと ピクト図解とキャンバスの関係(以下、赤坂)
1 ピクト図解とは? シンプルなルールだから簡単に描ける!
2 【個人演習】ピクト図解(なぞり書き) テンプレートに沿ってピクト図解をなぞり書き
3 【グループ演習】ビジネスモデルキャンバスをピクト図解で描いてみよう! 収益構造にフォーカスしてプレイヤーと交換を記述
4 【グループ演習】ビジネスモデルを成長させるには? 11のルールを当てはめて発想する
5 まとめ キャンバスとピクト図解の関係(再確認)

伝えたかったこと

キャンバスとピクト図解の関係

  • キャンバスは【顧客視点】どんな価値を提供できるか?
  • ピクト図解は【経営視点】ビジネスとして成立するか?

キャンバスの中心は「価値提供(Value Proposition)」。価値を「誰に(顧客セグメント:CS)どうやって届けるか?」、価値を作り出す「主要活動(KA)や必要なリソースやパートナーは?」が議論の的になり、キャンバスの最下段に収益(R$)とコスト(C$)があるけれど後回しになってしまいがちです。伝えたかったことは、ここをピクト図解で補完しよう!というものです*1

ピクト図解とは?


ピクト図解は収益が中心のビジネスモデル*2

ビジネスはモノとカネの交換である

上記のポリシーから「誰が誰に、何をいくらで」を抽出してビジネスを表現します。ピクト図解でインカムライン(収入)とアウトカムライン(支出)が表現できます*3 *4

ピクト図解(なぞり書き)

左のピクト図(グレー部分)を書き順に沿ってなぞり書きしてピクト図解を描いてもらいました*5。右が対応するキャンバスになります(対応確認のため、ピクト図解で表現していない部分は意図的に省略しています)。


グループワーク

ビジネスモデルキャンバスからピクト図解へ

ピクト図解の書き方に慣れたところで、キャンバスをピクト図解にするワークをしてもらいました。ここでは、素振りの時にタケハラさんが紹介してくれた出版社のビジネスモデルキャンバスを使いました。

ピクト図解でビジネスアイデアを発展させる

次にピクト図解で表現された11パターンを使ってビジネスモデルを発展させました。オズボーンのチェックリストを使ったアイデア発想のように、それぞれのパターンが適用できないかを考えて、面白いビジネスモデルを検討しました。ポイントは実現可能性や妥当性を考えるよりも前に、面白そうな可能性を広げてみることが大事です。

収益(売上)= 客数 × 単価

収益を上げる方法は、顧客を増やす(または単価を増やす)、インカムラインを増やす、継続的に販売するなどです。

反省点

今回の勉強会は「なぞり書き」のワークを含め、グループワークもとても盛りあがりました。短い時間の中での達成感は、やはりピクト図解のシンプルさが際立っているのだと思います。参加者の方がビジネスモデルに慣れた方だったことも良かったと思います。
最後のビジネスモデルを発展させるワークでは、短い時間にもかかわらず、ビックリするほど、各グループとも面白いビジネスアイデアが出ました。

ビジネスモデル発展に11パターン全部も必要だったか?

今回、ビジネスモデルを発散させる目的で11パターンを全部紹介しましたが、本当に全部提示する必要があったかは疑問があります。各パターンの簡単な解説はしたものの、不慣れなパターン(例えばマッチングモデル)で逆に混乱してディスカッションが迷走してしまうグループもちらほら見受けられました。*6

発展後のピクト図解からビジネスモデルキャンバスへの反映について

今回は時間不足でピクト図解をキャンバスに落とし込むところまで出来ませんでした。実はそれ程難しいくはないのですがちょっとしたコツが必要です。この部分は今後の課題です。

ワーク用に紙を用意する

用意した「なぞり書き」用のシート以外に、十分な白紙を準備した方が良かったと思いました。書き直しを心配せず、間違えたら別の紙に書けばいい!くらいの感じで演習してもらった方が良かったと思います。

謝辞

まず、勉強会のチャンスを下さった、BMG Worksコミュニティ主宰のタケハラ マサシさんに感謝します。彼が後押ししてくれなければ、まだこの時期に勉強会をやれてなかったと思います。この勉強会のおかげで、(直前になってしまったけど、)ピクト図解とビジネスモデルキャンバスの関係を自分の中で腑に落ちる形に落とし込めました。有難うございます。
いつもいろんなアイデアを考えて良い刺激を与えてくれるピク活IT支部(ピクト図解 ビジネス活用IT支部)周辺の仲間に感謝します。いつも、ぼんやりしたアイデアを素振りによって明確なアイデアに磨いてくれます。また、今回の勉強会でもヘルプ役として、グループワークの支援をしていただきました。有難うございます!
会場を提供してい頂いた翔泳社の岩切 晃子さん、荒井 千恵さん、山本 隆治様、皆様に感謝します。
また、ピクト図解考案者の板橋 悟さんにはピクト図解についていつもヒントを頂いています。今回の勉強会で私が示したピクト図解の解釈や使い方で間違いがあった場合は、全て私の責任ですのでご了承ください。
最後に、今回の勉強会にご参加いただいた皆様(興味を持っていただいた皆様を含みます)に感謝いたします。皆様に支えられて勉強会を開催することが出来ました。有難うございました!
今後に向けて、気づいた点があれば(良い点も、課題も)フィードバックをお願いいたします。
有難うございました。今後もよろしくお願いいたします。

おまけ

ビジネスモデルキャンバスとピクト図解の関係をクラス図で表現してみました。左がクラス図、右はオブジェクト図(ネスプレッソの例)です。


リンク

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*1:この考え方は取り立てて独自のものではありませんが、キャンバスとピクト図解をどう関係づけて説明したらいいのかについては結構悩みました。悩んだ結果、「キャンバスとピクト図解の関係」のスライドになりました

*2:ピクト図解はビジネスモデルの中でも収益に特化したモデルです

*3:【注意】今回、人件費など自社の活動のコストについては表現しませんでしたが、会社(ヒト)と社員(ヒト)の関係として人件費を支払う形で表現することができます

*4:注釈について、解釈の間違いがありましたので修正しました(2013/3/31)

*5:なぞり書きは文章を読み上げながら描くと、記憶の効果抜群ですw

*6:今回のアイデア発想は『ビジネスモデルを見える化するピクト図解』で紹介されている「アナロジー発想法」です。後日、考案者の板橋悟氏から、混乱するから11パターンも提示する必要はなかったとご指摘を頂きました。(^^;;